『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』(著)田中経一【うつ病 本の感想】

うつ病になってから4年以上経ちますが、これまでうつ病に関する本を読んできませんでした。

というより頭に常にモヤがかかったようで活字をまったく読めませんでした。

脳が上手く働かない私でも簡単に読めた『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』をレビューしたいと思います。

こんな人におすすめの本
  • うつの症状が重く文字が読めない人
  • 家族や親しい友人にうつ病のことを知ってほしいと思っている人
  • うつ病のことを簡単に知りたい人

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本の特徴

筆者自身がうつ病にかかった経緯を語りながらうつ病の完治に向けた方法を、17人ものうつヌケをした人にインタビューをしながら共通点を探っていく物語になっています。

手塚治虫風の絵柄のマンガ形式で読めるので、一時間もあれば手軽に最後まで読むことができました。
「読みやすい」「文字量が少ない」というのが「頭が上手に働ない」うつ病の人にとってどれだけありがたいか。
うつ病患者に読みやすいように配慮がされて作品が作られています。

感想

どん底で暗いトンネルから抜け出せない人に光を届ける

うつ病にかかった人の事例集といった位置づけのこの本は、医療的な見地から得られる知識はほんのわずかです。

それよりも現在「先の見えない暗いトンネルの中を不安でさ迷っている人」に「一筋の光」を届けることが本の意義であると思います。

今うつ病で悩んでいる人は「生活のお金をどうしたらいいか」「病気が一生治らないのではないか」「仕事に復帰するのは難しいのではないか」といった多種多様で漠然とした将来の悩みを抱えています。
先人の方がどのようにうつを乗り越えたかがわかると、将来を少し気楽に考えられるようになりますよね。

我流ではあるけど著書に書いてあったことを少しずつ生活に取り入れていた

うつ病から快方に向かうには自分を好きになればいい。そのための3ステップ。
4年も療養している内に自ずと快方に向かう生活習慣を取り入れていたみたいです。

  • ステップ1 「ありのままの自分を受け入れる」
    私の場合:
    能力の足りない所も含めて自分だと受け入れる。
    料理・風呂掃除・選択など生活に必須なものを、「今はできないもの。体調良くなってできたらいいや」くらいで軽く考えています。

  • ステップ2 「○○しなければならない、という考えは捨てよう」
    私の場合:
    「仕事は徹夜してでも頑張らなければならない」と考え働き続けた結果体が壊れて長い治療をする羽目になりました。
    今は明日できたらいいな。できなかったらエネルギーが足りないってことだからもう少し休んでからボチボチ頑張ればいいやくらいに考えています。

  • ステップ3 「ネガティブな言葉はやめて自分をほめよう」
    私の場合:
    「失敗はしたけどチャレンジしたことに意味がある」と前向きにとらえる。
    一方でネガティブに感じたことも私の本当の感情でこの感情も大事にしたいです。
    自分に嘘をついて「元気な自分」を演じた結果過労で倒れてしまった過去があり、負の感情に蓋をして頑張るのはまた大きく体調を崩してしまわないかという不安があるからです。
    「よい感情」「悪い感情」二つ合わせての私であり、両方の感情とうまく付き合っていきたいです。

すぐにでも実践してみたい「アファメーション」

「アファメーション」とは、肯定的な言葉を声に出して毎日つぶやくことで、自身の潜在意識に働きかけ前向きな行動を促すことを言います。

著書の中では、毎朝目覚めた時に「自分を褒める言葉」を唱えることで気持ちが明るくなったと紹介されています。
起きてすぐは意識が曖昧になっているので、潜在意識にポジティブな言葉がすっと入ってくるそうです。

せっかく私も毎朝「今日の意気込み」をTwitterに投稿しているので、「アファメーション」を意識して前向きな言葉を取り入れたつぶやきをしようかなって思います。

ただ、先ほどの「ありのままの自分を受け入れる」も大事にしたいので、しんどい時はしんどいと素直にツイートします。

ポジティブ:2、ネガティブ:1、普通:2くらいの割合でボチボチ前向きなアクションをとっていくのが自分にあっているのかな。

『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』を読んでみて

うつ病を経験して寛解した人が本書ではたくさん出てくるけど、病気の原因や治療の方法は三者三様なのがわかります。

私は仕事の過労とパワハラでうつ病になりましたが、同じような境遇の人がいてその人もうつ病を克服できたと知って安心しました。

自分と似た症状の人・自分にあった治療法を探すのに、この本はピッタシだと思います。

マンガで書かれているので活字を読むのが難しいうつ病の人や、うつ病を全く知らないって人にも読みやすいように作られています。

うつ病の入門編の本としてかなり良いと思いました。

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